２　喫煙者の周りにいる人々への害（受動喫煙）

タバコを吸わない人々が、喫煙者の出す煙を吸うことを受動喫煙といいます。

ここで一番のポイントは、喫煙は空気汚染を引き起こすことと、人間は呼吸をせずに生きていけないことです。
つまり人のいるところでの喫煙は、周りの人たちに強制的に有害な空気を吸わせることであると言うことです。

タバコの先端から発生する煙を副流煙といいますが、副流煙は、発生量が多くまた有害物質の含有量比率も高い割合となっています

我が国では、いまだに「煙たい」のがタバコのいやなところというイメージとらえていますが、タバコの煙はただの煙ではありません。発ガン性のある煙です。それが、家庭で、仕事場で、道で、駅でレストランで漂っているのですから、大いに問題があります。では、どれくらいの害があるのでしょうか？家に帰ると髪の毛や服がタバコ臭い、これも立派な迷惑です。目がしみる、咳が出るこれらの軽い急性症状からはじめまって、肺ガンまで喫煙者とおなじような害をうけます。夫が家でタバコを吸っている場合、非喫煙者である妻は夫が喫煙していない場合に比べて、約２倍も肺ガンの死亡率が高くなると言う報告もあります。
　とにかく、非喫煙者はタバコの煙を吸いたいわけではないのですから、公共の場所・非喫煙者のいるところでは、タバコは吸わないというのが、原則です。最低限の人間としての思いやりです。ところがニコチンというのは、そのような思いやりを押しつぶしてしまうほどのほどの強力な依存性があり「べつにそのくらいいいでしょ」ということで、日本中に受動喫煙が発生するのです。これを反映してでしょうか、２００３年五月から健康増進法が施行され公共の場所での受動喫煙防止策が管理者に対して義務として課せられるようになりました。
　　
自分自身が喫煙していると２人に１人が喫煙が原因で死亡しますが、受動喫煙によっては５人に一人が死亡すると報告されています。
　子供のいるところでタバコを吸うのは、化学的な虐待と考えて良いと思います。
　空気清浄機を使えば受動喫煙の害はなくなるのでしょうか？？
その質問待ってました！　答えは　Ｎｏです！空気清浄機は、イメージほどタバコの煙を無害にしてくれません。空気清浄機の新しいカタログをよくみるとわかります。よーく見るとすみのほうに、「タバコの有害物質(CO等）は除去できません」と最近正直に書くようになりました。タバコの煙を完全に無害にできる空気清浄機は、ありません。もっと詳しく知りたい人は、「タバコと空気清浄機の真実を暴露するホームページ」をご覧ください。
ですから原則　タバコは屋外で周りに人のいないことを確認して吸う。ということになります。もうしどうしても、室内に喫煙室を設置する必要がある場合は、強力な換気扇をつけたブースを設置する必要があります。これも詳しく知りたい方は、「煙の漏れない効果的な空間分煙」（産業医大大和助教授作成）をご覧ください

参考　　　健康増進法
第２５条　学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、公官庁施設、飲食店、その他多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙（室内又はこれに準ずる環境において、他人のタバコの煙をすわされることを言う）を防止するために必要な措置を講ずるように勤めなければならない
　厚生労働省の分煙効果判定基準によると　１完全禁煙　２　換気装置による完全分煙が推奨されています
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